COニュース 115号

発行 2013年7月1日



第五回シンポジューム

  高次脳機能障害者の社会参加を考える



 六月一日、三池高次脳連絡会議を吉野病院労組で行いました。

@中央行動(現地より一O名で参加)松野参議院議員を中心に厚労省交渉(第四九回)が実現でき、一二O名の国会議員への要請行動

ができたこと。「三池COと共闘の会」を中心に、三井コークス工業(旧三井鉱山)との本店交渉(第六十八回)を行うことができた。

 A第五回「高次脳機能障害」シンポジュームを六月二三日実施することの事前準備について話し合いました。

 同五日、「三池CO」一一四号発行

 同七日、第三回実行委員会、@六月三日織田寿美子さん偲ぶ会に

会を代表していただきました山下さんより報告がありました。A第五O回集会は一五O名体制とすることにしています。

 同一O日、小冊子編集委員会

 同一五日、三池印刷と小冊子発行について打ち合わせ(宮崎、清水、沖)、午後荒尾文化会館小ホールで伊藤事務局長と打ち合わせ

 同二O日、第二回小冊子編集会

 同二三日、第五回「高次脳機能障害」シンポジューム荒尾文センター小ホールで午前一O時より開催、(午後四時より食事交流会)を大牟田で行いました。(別途記載)



特別講演

    就労の困難性

           山口研一郎


 シンポは会場の都合もあって、午前一O時より開会しました。

 基調講演は「高次脳機能障害者の社会復帰」として、山口研一郎先生が行い、山口クリニックの事例として約一二年間に八六五名の高次脳機能障害者を診察し、その原因について、

@交通事故、労災、暴行、五一五名

A脳卒中等        一八O名

B低酸素脳症       三九名

Cウイルス性脳炎     三四名

D脳の予防手術      二二名


 社会復帰について

 リハビリを終予者二O名について

@就労者

 ・周囲からいつも怒鳴られ自殺まで考える

 ・人間関係に悩む、

 ・仕事をさせてもらえない、仕事がない

 ・自主退職をするように仕向けられる

A見就労者

 ・就労先が少ない

 ・社会的サポートがいない

 ・ハローワークでも相手にしてもらえない。

 リハビリと社会復帰について、厳しい情況であることが報告された。



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社会的支援の仕組みを

   コーディネータ下地先生

 パネルディスカッションでは座長を熊本学園大学大学院教授下地明友さんが行い。

 高次脳機能障害を認識することが重要であり、支える社会的支援の仕組みを充実させることが重要であるを述べ

 これまでCO中毒後遺症の大部分は、単なる反応としての「ノイローゼ」や「詐病」と決めつけられてきた。

 しかし、長期追跡調査でこれは深刻

な後遺症で「高次脳機能障害」の典型的なものであることが医学的に判明した。

 この障害は労災史的、および医療、保険、福祉的にもソーシャル、サポートの社会的仕組み作りを展開する上において明確な目標を視差する「光源」ある。高次脳機能障害は、脳外傷や脳梗塞の多発、救命医療技術の発達によって日々増加している。

 しかし制度的な支援の仕組みづくりがいまだに不十分であり医療や福祉の谷間に陥っている。

 パネリスト  沖 克太郎

 一九六三年一一月九日三池大災害に被災をし、三池CO闘争を五O年間闘い続けている立場から、八三九名のCO患者発生に三井資本と国家権力、御用学者が一体となってCO患者抹殺攻撃をかけ、大災害発生の国と企業の責任についても不起訴にしてしまいました。

 事実を隠蔽する三井資本と国家権力に対し、法廷の場で争い勝利判決を得ることができたので今日、国と三井資本に闘い続けることができている。

 パネリスト  境 万帆子

 平成二一年、国、県より障害者就業

生活支援事業を受託。「障害者就業、生活支援センターほっとかん」を開設、大牟田市より「公衆便所清掃事業」を開設、就業移行事業所へ就業訓練の場として提供しています。

境さんは、高次脳機能障害のある方へ

の就労支援の事例として、Aさん、四四歳の女性の方で、三九才で脳動静脈奇形破裂を発症、医療機関より当センターを紹介され登録をし支援開始し現在、一般企業で障害を伝え就業中であると報告、特に高次脳機能障害のある方へは、ハローワーク、地域障害者支援センター、主治医、ワーカー、リハビリのスタッフ、等の支援が必要であることを強く主張されました。

 パネリスト 古庄 和秀

 古庄さんは出産時の酸欠による脳性まひ(一級)の障害となり、現在大牟田市議(三期目)で活動されています

 古庄さんは「法」を改正、充実することによって、障害者が「人間らしく生きる」権利を確立したいと主張しています。

 二OO六年一二月国連障害権利条約が採決されましたが、二O一O年一O月現在日本政府は批准していない。

 国内では障害者基本法の改正、同じく総合支援法の施行、差別解消法案等

ありますが、当面、患者、支援者、団体、医療専門職、弁護士、政治家、弁護士、政治家、一般市民が思いを一つにして,

 高次脳機能障害の中核的医療機関設立に向けた活動を強化しますと主張。



「さいれん」複刻版

  シンポジユームに参加して

 

          田中 智子

 六月二八日、くまもと新都心プラザホテルで「さいれん」日窒労組復刻版刊行記念シンポジユ―ムが開催された。佐高信さんの記念講演に続き,新日窒労組員山下善寛さん、石田博文さんらが報告された。

テキスト ボックス:

 新日窒労組は一九六八年の定期総会で「恥宣言」をし、水俣病と共に闘う姿勢を明らかにした。労働組合が患者で共に自分達が勤務する企業を告発するなどそれまで出来なかったことだ。

 石田さんによれば、当初は執行部の中にも反対意見があったという。しかし執行部は議論をつくし、最終的には全員一致して宣言することを決定したという。

 大会で新日窒労組員達は異論なく「恥宣言」を採択した。

 山下さんは安賃闘争を「人間回復のたたかい」とおっしゃった。してみれば、この「恥宣言」は新日鉄労組員の「人間宣言」だったといえないだろうか、人間としていかに生きるか「恥宣言」は今も私たちに問い続ける

 

織田さんを偲ぶ会

    一一O名仲間が結集(浦口

 三池闘争で指名解雇にあい今なお健在な、越路完司、田代 貢、宗 邦洋さんが五O年ぶりに会い三池現地から駆けつけました山下開さんとの再会をよろこんでいました。

 今は三池の闘いを中心に練馬区議会

員五期二O年支えた仲間たち各労組より早逝を惜しむ声がつづきました。







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